
資産運用を始めようと決めて、いざ本屋に向かったら資産運用に関する書籍がたくさん並んでいて、さあどうしましょう?としばし陳列されていた本を眺めていた弱小個人投資家です。
投資歴はかれこれ15年近く、小さく始めてコツコツ長期投資を基本としております。リーマンショック後、円高が更に進んだタイミングで、海外ETF(ダウ、S&P500連動)をここぞとばかりに購入し、今では購入時より約2.5倍の価格になっています。
そんな私ですが、とにかく、資産運用に関する 書籍やブログなどを読み漁り、初心者だった私は、まずいきなりこれだけはやらない決めたのが以下の3つです。
一点集中買い
せっかく貯めたお金を、例えば株式投資でいうと、「任天堂に全部ドン!」と、1つの銘柄だけにいきなり集中投資してしまうのはリスクが高すぎます。
更に、「うわ、任天堂の株価上がってる、もっと投資すれば、もっと儲かるかも♪」と、株価上昇の波に乗って利益が出たので、もっと儲けようと欲が出て、更に資金を投入してしまうということがあります。
これが何かしらの要因で下落に転じた場合はどうでしょうか。更に、下落に歯止めがかからず、どんどん株価が下がり続けたらどうでしょうか。資金が大きく目減りして損をするか、売るに売れない状態となって、そのまま放置(塩漬け)の状態になります。
そもそも、一点集中買いするほどにその銘柄について徹底的に、最悪の場合も想定して、自分の中で自信が持てるほどに研究しましたか。
リバレッジを大きくかけること
FX取引では証券会社などの取引会社に証拠金としてお金を預け入れることで、証拠金の数倍から数百倍の金額で取引を行うことができます。
てこの原理を利用して、少ない資金で大きな取引ができるようになっています。てこの原理を利用しているだけに、予想通りに相場が動いた時の儲けは大きいですが、予想が外れた場合の損失も大きいです。自己資金を全て失ってしまい、一発退場を余儀なくされる場合もあります。
また株式投資では、保証金を証券会社の預けることで、保証金の約3.3倍までの金額で取引を行うことができる信用取引制度というものがあります。
これもてこの原理を利用して、少ない資本で大きな取引ができるようになっています。
しかし、相場が予想に反して動いて損失が出た場合、証券会社ごとに決められた最低の保証金維持率を割り込んでしまうと、追加で保証金を差し出すことになり、自己資金以上の損失が発生し負債が残るかもしれません。
デイトレ
毎日取引時間中に画面に張り付いて、値動きのチャートを見ながら売買を行うデイトレですが、初心者がいきなり始めてもカモがネギを背負っていくようなものです。
日々相場と向き合う百戦錬磨の個人投資家のデイトレーダーや、プロのトレーダーの餌食になってしまいます。FX取引と同様に他の投資家と勝つか負けるかのゼロサムゲームです。
特に証券会社の自己取引部門、プロップトレーダーは、情報量もさることながら取引に使うシステムやツールは個人投資家のものと比べたら、そのスピードに格段の違いがあります。
中には取引所のマッチングエンジンのすぐそばに高性能のサーバーを置き、そこからプログラミング取引を行うという高速取引の世界です。
こんな人たちの所に何の準備もなく、のこのこと行って勝てるのでしょうか?
でも、デイトレをやってみたいというのであれば、まずは最悪はこれだけ損してもいいという余剰資金から始めて、日々チャートを眺めながら勉強、自分のルールを決めて(特に損切り)少しずつ取引をし、相場観を磨いていくといいと思います。
そういう労力を惜しめないという人はやめておいた方が良いと思います。
資産形成は、焦らずに小さく初めてゆっくりコツコツと長い時間をかけて、ほったらかしが基本の投資家からのささやかなアドバイスでした!