
借金体質から脱出し、毎月の返済分を貯蓄に回して、ある程度貯まったところで資産運用を考え始めた時は20代後半だった元アラサー個人投資家です。
余剰資金100万円ができたので(決して虎の子の100万円ではないこと!)、これで資産運用を始めたい。そういう時に、
「この100万円で株買います!」
「この100万円でFX取引始めます!」
「この100万円で仮想通貨始めます!」
「なのでオススメの銘柄/通貨/コイン教えて下さい!」
と、いきなりなってしまう方、それは資産運用というより、ギャンブル(投機)です。大変申し訳ありませんが、本記事はそのような期待に応えられないと思います。
時間をかけて資産形成を行いたい方に向けて、その方法を以下にざっくりまとめました。
1. 目標とするリターンを決める
100万円をどのくらいの期間運用して、最終的にはどのくらいまで増やしたいのか、目標とするリターンを決めます。ネットで検索すれば、運用利回りが計算できるツールが色々出てきますので、それを使って計算してみます。
金融電卓 運用-利回りで計算します。例えば、資金100万円を10年間運用して150万円とするには、4.2%の利回りが必要、となります。
ちなみに、100万円を年5%で30年運用すると432.2万円になります。資産運用における複利の効果ってすごいですね。
野村證券 | マネーシミュレーター「みらい電卓」~運用編(資産運用シミュレーション)
2. アセットアロケーション(資産配分)を決定する
目標としたリターンを元にアセットアロケーション(資産配分)を決定します。
資産クラスは、流動資産(預貯金など)、国内株式、国内債券(個人国債など)、外国株式、外国債券(外貨預金、外国債など)が基本になります。
資産のリターンはアセットアロケーションで概ね80%程度が決まると言われています。
目標とする年間リターンを5%と設定した時に、もう気がついたかと思いますが、利息が0.000xx%の普通預貯金だけでは、この目標を達成することはできません。他の資産クラスと組み合わせることになります。
金融商品には必ずリスクとリターンがあります。リスクとは不確実性のことで、リターンの振れ幅のことです。リスクが大きいものほどリターンが大きく、リスクが小さいものほどリターンが小さい傾向にあります。
リスクとリターンについて、下記サイトが婚活に例えて分かりやすく説明しています。
リターン÷リスクとは?~なおちゃんの婚活編~ | eMAXIS
このリスクとリターンを念頭に置いて資産配分を決定してきます。
因みに、日本の年金を運用するGPIFは以下のような資産構成を基本としています。
3. 組み入れる商品の選択
2.で決めたアセットアロケーションをもとに、各資産クラスの金融商品を選択していきます。
株式については、まずは株価指数に連動して運用する先進国のインデックスファンド、ETFが良いと思います。できるだけノーロード(販売手数料ゼロ)で、信託報酬手数料が低い、低コストものが良いです。
国内債券は個人国債、外国債券はドルやユーロなどの外貨MMF、外貨預金が良いでしょう。トルコリラ、南アフリカランドなどの新興国のカントリーリスクが高いものは避けましょう。
4. 定期的にモニタリング(月1回)、必要であればリバランス(年1回)
月に1回くらい証券会社のサイトにログインして資産状況をチェックします。ここで特に何かするという訳でもないですが、先月よりどのように変動しているのか確認し、なぜこのような結果になったのかなど考えると色々勉強になると思います。まずはこれで様子を見ながら、投資について色々勉強していけば良いと思います。
リバランスは最初に設定したアセットアロケーションの資産配分通りになっていない場合、金融商品を売買して調整することですが、よほど大きくバランスが崩れていない限り、そこまで厳密にやらなくてはいいと思います。
因みに、日本の年金を運用するGPIFの直近の運用状況は以下のようになっています。
(参考) 最新の運用状況ハイライト | 年金積立金管理運用独立行政法人
この手元の100万円の運用に加えて、毎月コツコツと一定額投資していくと、資産形成の加速度はさらに増していきます。
上記については、またの機会に1つ1つ詳しく(特に3.)見ていきたいと思います。何度も言いますが、資産運用を行うにあたり「最後に決めるのは自分」だということを忘れないで下さい。
おまけですが、定期的にモニタリングということで、毎月末に資産運用状況を確認し、ブログ記事にしています。