台風どこかに行っちゃいましたね。
とはいえ、朝からずっと雨だったので自宅に引きこもり、読書三昧でした。楽天経済圏に居住するため、楽天マラソン期間中についついポチった書籍がドシドシ届いてました。
今回、ご紹介するのはこちらの書籍です。
著者は31歳でFIRE (Finantial Independence, Retire Early: 経済的自立、早期リタイア)を達成し、その後は夫婦で海外旅行や子供の頃からの夢だった物書きをして、要は好きなことをして暮らしています。
この書籍では「30代で経済的自立を達成するための全技術」を紹介しています。
うーん、31歳で早期リタイアかぁ。
この年の頃の私は資産運用を始めたばかりじゃないですかねえ。
この書籍の前半は著者の話になります。
・中国からの移民で小さい頃はとても貧しく、その中で「欠乏マインド」が生まれた。
・貧困の中で育ったことで、お金に執着するようになった。
・大学の専門科目の選択はコスパ重視(POTスコア)で、その時点では情熱は追いかけない。
POTスコア=給与の中央値と最低賃金の差額/学位にかかった総費用
のっけから、「うわ...これわかるわ、、。」と共感しかありませんでした。
貧困のレベルは著者ほどではありませんでしたが、貧しい田舎の母子家庭育ちで、大学に行かせてもらえず、だったら工業高校、農業高校、商業高校の中で、手に職がついて、将来的に稼げそうなところ、という理由で工業高校を選び、在学中に第二種情報処理技術者の資格*1を取り、システムエンジニアになりましたからね...。
そんな著者がFIREのために実践していたことは、
・収入が高い仕事につく
・消費者ローンなどの借金をしない(借金では複利の力がマイナスに働く)
・無駄な支出をしない
・住宅の所有にはお金がかかるので所有しない
・資産運用(インデックス投資)
と、まさに王道ですね、、。
この書籍で面白いなと思ったのが「4%ルール」です。
これは退職プランと経済理論を研究したトリニティ大学の論文がもとになっているそうで、
ポートフォリオの4%の資金で1年の生活費が賄えれば、貯蓄が30年以上持続する可能性が95%だとのことです。このルールを知ったことで、著者は精神的に救われたそうです。
なるほど、例えば月20万円で生活していて、年間の生活費が240万円だとすると、6,000万円あれば良いということになりますよね。
とはいえ、著者もそこまで楽観視しておらず、4%ルールに従ってリタイアしている人の5%は失敗し、どこかで資金が枯渇してしまう場合もあります。このリスクを解消するために、「現金クッション」と「利回りシールド」という対策を編み出したそうです。
現金クッション : 預金口座に入れておく緊急準備金で相場の下落時でもポートフォリオを取り崩す必要がなくなる。
利回りシールド : ETFなどが支払う分配金(配当や利子)で資産を売却することなく現金として手に入る。
そして、リタイア後の資金を管理するために3つのバケツに分けようということで、
・ポートフォリオ用のバケツ
・今年の支出のバケツ
・現金クッションのバケツ
で管理することを提案しています。また下落相場が長引いた時に実行できる複数のバックアッッププランを持ちましょう、と。
いやはや、とにかく参考になります。
これを自分流にちょっとアレンジして、様子を見ていこうかなと思います。
著者のマインドを端的に鋭く表しているのが第5章「誰も助けにきてはくれない」
自分の身は自分で守る、激しく同感しました。